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刻みこまれる「自由の学府」―立教、ファーストインプレッションズ1

新しい勤め先に小さな博物館があります。数年前まで図書館だった建物を改装して、140周年を期にした大学史を展示。ひとけは少なく、ひっそり勉強するのも良さそう。

印象深いのは、この大学の歴史物語に、第二次世界大戦が大きな画期として位置づけられていること。戦時の圧力に負けて、そして内部からも迎合者を出して、立教は文学部を廃止したそうです。リベラルアーツを基軸にしたこの学院はこのときいったん死んだわけです。そして、立教のいまはこの敗北からの復活をかけたものとして描かれます。

立教が掲げる「自由の学府」、期待しても良いかもなと思いました。

たかが博物館、たかがお話というなかれ。苦杯の記憶を刻んだ歴史像は、その後のふるまいにガイドを与えていきます。クソ、しまった、やられたという物語を編んだこの大学は、負け犬になりたくなければ次は踏ん張るしかない。時流にただ流されるのでなく、社会をメンテナンスし、多元的でゆたかな世界と、自由な人とコミュニティをつくることで。

やわなお坊ちゃんお嬢さん大学だったらどうしようとちょっと心配しながら移籍しましたが、耳を澄ますと、不穏な発言がさらりと出てきます。楽しみです。

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