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医療保険論争にみるアメリカの宿業

日本の選挙報道に埋もれているのですが、アメリカではオバマ政権が推進する健康保険改革案への猛烈な批判が噴出してもう数週間。各地での公聴会や街頭で、政治家よりもフツーのおじさんやおばさんが連邦政府の国民皆保険案は社会主義だ!と口角泡を飛ばすのを、驚きをもって眺めています。

アメリカ社会の業の深さを見せつけられる感がします。医療費を払えなくて困ってるのはあきらかだと思っていたのに、余計なことをするなって?最初は、誰かの振り付けで踊っているのだろうと気にも留めていませんでした。でもどうも息が長すぎる。どうやら少なくとも当人たちは本当に自分が怒っていると感じている様子。“I wanted to make sure we were represented" “Here comes this new guy in town,” he said, “and he wants to centralize everything."と。 去年のマケイン陣営キャンペーンでは完敗を喫したようなタイプの人たちも、今回はよく工夫してYouTube(勉強してるなぁ)。それ以上に、ごくごくおだやかに、オバマさんあんたは私の声を聞いておるか、むやみに私の生活に口出ししないでくれと言う人がいるのです。

間欠的に吹き出すアメリカ政治のマグマです。日本からは合理的すぎるくらいに見えているあの国ですが、やはりそうでもないのです。鎮まっていないあれこれの情念や言いたいことが、機会をとらえると噴出します。

オバマブームにこんなに早くケチがつくとも思っていませんでした。さすがにここで退くわけにもいかないでしょうから、どんな対話術を展開するのか。そしてその対話から果たして何が生まれるのか。議会が再開される秋にはまた大騒ぎになるのかと。要注目です。

(覚えに、NYタイムスの関連ブログサイト

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松原」カテゴリの記事

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