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「再開発」もゼロからは始められない:新宿ベルク訪問記

ちょっと前のこと。『新宿最後の小さな店ベルク』で話題の(?)店ベルクに立ち寄る機会あり。新宿西口改札を出てすぐにあるカフェ・一杯バー(?)。新宿のどまんなかにある個人経営の店が、素材から厳選したソーセージ、パン、コーヒー、ビール、ワインなどをごくお安く提供してくれると評判。

かなりうまいですよ。就職活動などで都心におでかけの諸君はご利用あれ。面接前にビール呑んだりしないで欲しいとは願いますが。

ところで、考え事のタネとしても一見の価値があるかと。

このベルクがルミネに立ち退きを要求されているとか。脱・駅ビルというわけでちょっととんがったファッション・ショップへと模様替え中。行ってみてやっと意味がわかりましたが、あぁナルホド、高級路線のショップをそろえて、がらりとトーンが変わっていました。こぎたない小規模店の居座りは許さんと力む場面が目に浮かぶようでした。

好みとして、インディペンデント系の頑張っている店は応援してしまうのですが、そのことはひとまず脇に措きます。

ここでぶつかっているのは、「世界をどう変えるか」についての流儀のちがい。ちょっと誇張した図式化するとおそらくこうだと思います。

上述のように紹介した時点で、ルミネさんはかなり悪役気味になっているでしょうが、ルミネさん自身に聞けばきっとひどく不本意な顔をするのでしょう。悪役?とんでもない、われわれは理想の店をつくるために真摯な努力をしているのです、と。つまり、ここで展開されるのは、理想を求める正義の味方A(ルミネ)と、インディペンデント系の正義の味方B(ベルク)との善玉対決なのです。

ただし違いは、ルミネの流儀がその理想をゼロから作り上げようとするところにあるかと。そしてこの流儀の可否を見極めるための格好の素材がベルクなのだと思います。ご自分の目でそれぞれにご検討あれ。

混み合ったベルクでパテをつまみつつ私が思うのは、この世界をゼロから始め直すことは出来ないということ。ゼロから始めるつもりでも、そのゼロ状態をつくる以前にあったものまでを消し去ることはできません。そことどうつきあうのか、このステップをおろそかにした事例をつい最近もわれわれはイラクやパレスチナや小泉劇場で見てきたのではないでしょうか。

世界の現状を追認し続ける必要はない。けれども、世界はゆっくりと変えていくのだと思います。保守か革新かという二分ゲームはどちらに転んでも子どもの遊び。そろそろしなやかな大人にならないとな。自戒も込めつつ、ビールを飲み干します。

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