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アメリカは変われないのか:オバマ旋風に垣間見えるもの

オバマ旋風が起きています。アメリカ大統領選挙の前哨戦、民主党候補を決める予備選挙で、バラク・オバマ候補が本命と呼ばれたヒラリー・クリントンをしのぐ勢いです。

オバマとクリントン、どちらが良いかを判断する材料は持っていません。注目したいのは、オバマ支持になだれを打ちつつある雰囲気についてです。そこにイラク占領を思いついたブッシュ政権と似たような幻想をみるようで、少々気がかりなのです。

オバマ陣営の看板はchange(変革)です。二期八年にわたったブッシュ共和党政権はもちろん、長く政界に関わっているクリントン家もご免だ。ワシントンにしがらみのない、多国籍・多人種的な出自をもつオバマの若さだけが変革を起こせるのだというキャンペーン。ネット上の映像で見るだけですが、大変な熱気です。

でも本当に変わるのかなと心配です。

一月以降急速に支持を伸ばしつつあるオバマ陣営ですが、興味深くも、この間これといった政策内容はあきらかになっていません。まぁこの点はクリントン陣営も大差ありませんが、ということは、雰囲気だけがこのところの変化を生んでいるというわけです。ムードを支えているのは一点、オバマ氏ならばきっと何もかもをがらりと変えてくれるだろうという期待です。イラクの泥沼も、ブッシュ政権の失政も、サブプライムローンの苦況も、なにもかもチャラにしてくれと。

ううむ、けれども、すべてを白紙から始められるほど大国アメリカの事情は簡単じゃないでしょ。イラクの泥沼も、ブッシュ政権の失政も、サブプライムローンの苦況もぜ~んぶ引き継ぎながらやらないと行けないのが今度の大統領のお仕事。まっさらなところから始められると思うのは、なにやらフセインさえ殺せば新生イラクは自由自在と思いこんだ誰かさんたちと同じのような。その調子でまた同じ失望を繰り返さないで欲しいもの。

オバマ陣営としてはこのまま勢いを増幅させていきたいところでしょうが、長い目で見るなら、ここは一度立ち止まって議論の場を開いてもらいたいものです。その点で、マスコミの報じ方にも注目します。勝ち馬にのるような報道になるのか、それとも議論を促す役割を果たせるのか(日本のメディアの報道力も同じくチェックポイント)。よく見ておきたいところです。

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